種まき権兵衛
権兵衛が、種まきゃあ~カラスが~という俗謡をご存じですか?
なんかぁ聞いたような気がする方もいらっしゃると思いますが、種まき権兵衛さんの本当の話ご存じですか?
実は、恥ずかしながらこの歳で、知りました。
権兵衛物語
権兵衛さんは、海山町便ノ山の武士、上村兵部の子として生まれ、幼い頃から武芸に励んでいたそうなぁ。ところが父親が亡くなり、父親の望みであった農家を継ぎ荒地を開墾したそうなぁ。
しかし、なれない農業のためへっぴり腰でクワを持つ姿を村人に笑われ、折角まいた種もカラスについばまれる有様だったそうなぁ。
それでも一生懸命つづけたので、やがて村一番の農家となったとさぁ。
権兵衛さんは、農耕の合間には、猟銃を携えて山野を駆けめぐり猟をしたそうなぁ、その腕前はいつしか熊野全域で有名になったとさぁ。
その話は、紀州藩主のお耳にもはいり、ご巡視の際、その腕前を披露することになったとさぁ。
なんとぉ権兵衛さんは、3発の玉を見事に標的に命中させたそうなぁ。
たいそう感心された紀州藩主が、ご褒美に田を与えようとしたそうなぁ、ところが権兵衛さんはこれを辞退し、かわりに村人の年貢をなくしてもらい、村人からたいそう喜ばれたそうなぁ。
当時、紀州一の難所と言われた馬越峠(まごせとうげ)に大蛇が出没し、人々を大変恐れさしていたそうなぁ。
それを聞いた権兵衛さんは、勇敢にも大蛇退治に出かけたそうなぁ。
やがて現れた大蛇を出来るだけ近くまで引き寄せて、発砲すると玉は見事大蛇の急所に命中し、さしもの大蛇も死んだかに見えましたそうなぁ。
権兵衛さんは、確かめるために大蛇に近づいた瞬間、大蛇は口から毒液を権兵衛さんに浴びせ襲いかかりました。
もはやこれまでかと思えた時、権兵衛さんはお守りとして持っていたズンベラ石を力一杯大蛇に投げつけるとズンベラ石は見事大蛇の眉間に命中し、さしもの大蛇も息絶えました。
毒液を浴びた権兵衛さんは、気を失いその場に倒れてしまったそうなぁ。
やがて帰らぬ権兵衛さんを心配し、探しに来た村人達により発見された権兵衛さんは戸板に載せられ運ばれ手厚い看護をうけましたが、残念なことに元文元年12月26日に永眠されたそうなぁ。
村人達は、たいそう悲しみ、権兵衛さんの話を代々伝えたそうなぁ。
種まき権兵衛の里
場所:三重県北牟婁郡海山町大字便ノ山768
電話:05973-2-3288
休園日:月曜日、国民の祝日(3月~5月、9月~10月を除く)、年末年始12月29日~1月3日
開演時間:AM9:00~PM5:00
利用料金:大人 300円、中学生以下無料
このご紹介は、平成12年7月24日現在の状況です。
ご利用になるときは、ご自身の責任において事前に電話等により確認されることを強くお勧めします。