ケルヒャー高圧洗浄機K3修理
家の掃除、車の洗車と便利に使っていたケルヒャーの高圧洗浄機(K3サイレントベランダ)が待機中に家のブレーカー(20A)を飛ばす現象が発生しました。
水を高圧で噴射している時は普通に使えるのですが、トリガーガンの引き金を戻し待機状態にし、暫くすると瞬間唸る様な音がして家のブレーカーを飛ばします。
家のブレーカーを飛ばすと妻が大騒ぎしますので、ブレーカー付きのコンセントを介し様子を見ていましたが症状は改善しませんでした。
このままでは大変不便なので分解して修理した情報を掲載しています。
最初に電源スイッチ自体を疑い接点磨きをしたのですが直りませんでした。(その2に掲載)
ケルヒャー高圧洗浄機K3電源スイッチ仕組み
最初に、電源ON/OFFの仕組みを理解しないと修理は難しいので分解修理して推察した事を書いています。(間違いかも知れません)
真ん中、茶色が電源スイッチ本体で外圧がなければ内部のバネの力でONです。
シーソー状の灰色の部品は、通常、バネの力により電源スイッチを押しOFFとしています。
シーソー状の灰色の部品は、赤色矢印①と②の2か所の状態で電源スイッチをON/OFFします。
赤色矢印①の部分には前面スイッチと連動した回転体があります。
前面の電源スイッチ(赤色矢印①)がOFFの状態の時は、この灰色の部品が茶色の電源スイッチを押しOFFとしています。ONの状態の時は、この灰色の部品が一旦持ち上がった後、元の位置に戻る様です。この為、茶色の電源スイッチが瞬間ONとなりある程度ポンプ内の水圧が高くなる様です。
トリガーガンの引き金を引くとタンク内の水圧が上がりピストンが押され赤色矢印②灰色の部品を押し電源スイッチをONとする様です。
トリガーガンの引き金を外すと水圧が下がり赤色②が押されず電源スイッチがOFFになる様です。
ケルヒャー高圧洗浄機K3修理 その1
水圧で電源スイッチをON/OFFするピストン部分を清掃したところ直りました。
分解準備
事前に作業の邪魔となる部品を外します。
洗浄剤タンクキャップを外し、さらに洗浄剤タンクを上に引っ張って外します。
トリガーガンホルダーを上に抜いて外します。
本体側カップリングを外します。
赤色矢印の特殊ネジ(T15)6本を外し、伸縮ハンドルを外します。
赤色矢印部にマイナスドライバーを差し込みタイヤセンターキャップを外します。
(取付時には赤色枠の印を合わせます)
こんな感じでセンターキャップを抜きます。
タイヤを外しました。
本体分解
赤色矢印の特殊ネジ(T15)7本を外します。
本体、黒色カバーを外しました。
左赤色矢印の特殊ネジ(T15)を外し、防振用部品を外します。右赤色矢印の洗剤用ホースを外します。
赤色矢印の部品を外します。
右赤色矢印の金属部品をマイナスドライバーで外し、本体側カップリング接続部を外します。
左赤色矢印の金属部品も外します。
赤色矢印の六角ボルト4本を外します。
これが固い、六角レンチに眼鏡レンチを噛まし何とか外しました。
この六角ボルトは取り付ける際も大変です。金属カバーを下に押しながら隙間を均等にし1本を軽く締め対角線状に徐々に締めると上手く戻せます。
金属キャップを上に抜いて外します。
電源スイッチ部を外しますが、本体との接続部に挟んでいる部品があります。
状態を確認してから外さないとポロリと落ち戻す時わからなくなります。
赤色矢印部に青いプラスチック状の物があります。
赤色矢印部に黒いゴム状の物があります。
下赤色矢印部、前記の黒いゴム状の物があります。
上赤色矢印部、前記の青いプラスチック状の物があります。
修理と動作確認
青色矢印の白色バーが緑色矢印の部分に嵌っていました。
赤色矢印、洗浄剤用のパイプ接続部を上に引き抜きます。
洗浄剤用のパイプ接続部を外した受け側の中身です。
赤色矢印、白色の部品、これが下部の白色バーと一体の物です。指で押しましたが、これが固い。
下側から細い六角を押し込み何とか外しました。
グリスが塗られているようですが、触った感じ固い。
本体側の中にも固まったグリスがあります。
関連部品のグリスを全て除去し清掃した後、手持ちのKUREのシリコングリースメイトを塗りました。
元に戻し、先ほど固かった白色バーを押しましたがスムーズに動きます。
動作試験できる程度に組み戻し、動作試験をしました。
5分程高圧噴射後10分程放置しましたが、コンセントブレーカーは飛びません。
さらに5分程高圧噴射、20分程放置しましたがコンセントブレーカーは飛びません。
これで直った様です。
後日、車の洗車に使いましたがブレーカーは落ちなくなりました。
故障原因推察
水圧で電源スイッチをON/OFFするシリンダー部のグリスが硬化しピストンが戻らず電源スイッチを押した状態になる事があった。
本体電源スイッチを入れ、トリガーガンを引くとポンプが稼働し高圧噴射ができるが、トリガーガンの引き金を戻しても、水の噴射だけが止まり電源スイッチがONの状態が継続されていた。
ポンプ自体は、水の出口がない状態で水圧がかかりモーターが殆ど回転できない状態で電圧が供給されたいた為、回転しようとし供給電流が上昇20Aオーバーとなりブレーカーを飛ばしたと推察しました。
ケルヒャー高圧洗浄機K3修理 その2
実際は最初に、やった修理です。
ネットで良く出てくる電源スイッチの中の接点焼損、分解して磨きましたが直りませんでした。
分解準備
分解準備については、前述「ケルヒャー高圧洗浄機K3修理 その1」と同様の作業です。
本体分解
本体分解については、前述「ケルヒャー高圧洗浄機K3修理 その1」の途中まで同様の作業です。
電源スイッチ部分解
青色矢印の特殊ネジ(T15)を外します。
白色の電源スイッチ部を取り外します。
本体と接続されているコネクタ-部で赤色矢印のOリングが切れていました。(交換します)
白色の電源スイッチ部を持ち上げコネクター部を出します。
この状態で赤色矢印箇所にマイナスドライバーを入れコネクターを外しました。
赤色矢印の引っかけ爪をマイナスドライバーで外します。
赤色矢印が茶色物が電源スイッチ本体です。
電源スイッチ分解と修理
赤色矢印、シーソー状の灰色部品を外します。
黄色矢印を広げて外しますが、バネの飛び出しに注意が必要です。
配線の色位置を記録し、配線コネクターを抜きます。
黄色矢印の隙間にマイナスドライバーを差し込み電源スイッチを分解しますが、バネの飛び出しに注意が必要です。
赤色矢印が接点部材です。
これは置かれているだけなので上に抜きます。
外した接点より中に固定された接点の方が焼けています。
パーツクリーナーと金属ブラシ、やすりで接点を磨き上げました。
手持ちに切れたOリングの代わりがありました。
組立時に、これと交換しました。
動作確認
動作試験できる程度に組み戻し、動作試験をしました。
5分程高圧噴射した後、3分程放置するとコンセントブレーカーが飛び直りませんでした。
結果的には「ケルヒャー高圧洗浄機K3修理 その1」に記載したことが原因だったのですが、その原因により電源スイッチの接点が焼けたと推察され磨き直しも必要だったと思います。
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